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2004/08/20

20分を2日で(研修用ビデオ撮影その2)

昨日から今日にかけての撮影は、1日の研修の中で使う20分のビデオを撮るためのもの。

20分のビデオとはいえ、多くのシーンと多くのカット割りがされていて、会話なんかは細かくアングルも変えている。
それでこれだけの時間がかかる。

撮っているのがこの手の研修ビデオを作り慣れている株式会社レビックさん。

スタッフは・・・・
・プロデューサの九頭見(くずみ)さん@株式会社レビック
・監督の村田さん
・カメラマンの松川さん
・制作進行の大村さん
・カメラの助手さん
・照明さん(2名)
・音声さん
・録画・録音担当
と総勢10名。おそらくこれが最小編成だろう。

これに俳優・女優さんが8人(手配をしてくださった俳協の方もずっと立ち会ってくださった)、喫茶店のシーンでお茶を飲むエキストラの東京海上社員が4人、そして東京海上の古林さん(シナリオは彼が書いた)と僕がクライアント側の担当者として現場に立ち会った。

スタッフの皆さんは本当にプロフェッショナルで、細かい点への気配りやこだわり、手際の良さ、チームワーク、場の雰囲気作りと一緒にいるだけでとても勉強になった。

(撮影の風景)
撮影風景 PICT0164.JPG

(会議室にカメラ移動用のレールを敷く)
PICT0151b.JPG

それと、やっぱり餅は餅屋、ってことをすごく感じた。
ビデオにも様々な分野・用途があるんだろうけど、教育・研修用のビデオにはそれなりのノウハウが必要ということを感じた。

今回のビデオは「世の中にありがちな、何となくぎくしゃくしている職場」を表現し、ぎくしゃくの原因や自分なら同対処するかを受講者に考えてもらうためのもので、当然、そこで重要なのは出演者の会話や表情(それも細かい表情の変化など)ということになる。ごく普通に撮っただけでは、学習者の省察を引き出せないかもしれない。

その点、今回の監督さん・カメラマンのお二人は長年教育・研修のビデオを作ってこられたベテラン中のベテランで、絶妙なカット割り、きめ細かい演技指導(ほんの少しの間の取り方、台詞が無い人の表情まで細かく指導されていた)など、「こんな細かいところまで考えるのか」という程のこだわりをもたれていた。それがリアリティに繋がっていくんだと思う。

それに、みんながプロとしての意識とプライドとスキルをもって仕事をしていていることも大きかった。全員が自分の仕事の中でさらに細かいこだわりを見せていた。それぞれの仕事の中で、ちょっとした不自然や違和感も見逃さない、という姿勢で仕事をしていた。その積み重ねが大事なんだよね。

俳協さん所属の俳優さん、女優さんたちも素晴らしくて、とても細かいところで表情を作ってくれて、何となくぎくしゃくした職場の何とも言えない雰囲気をしっかりと醸し出してくれた。そして、テイク毎に見逃しそうなほど細かいところ(例えば目線の動きとか、手先の表情とか、ボールペンの扱い方とか・・)、特にセリフがない部分でプロの技を見せてくれた。

つい、テレビでも映画でも、スポットライトが当たったり、セリフがあったりする俳優さんに目が行きがちなんだけど、実はそれ以外の俳優さんたちの演技が、雰囲気をつくるのに本当に大事だってことが良く分かった。

そんなプロ集団の中でクライアント側の担当者である東京海上の古林さんと僕の仕事は、スタッフの皆さんや俳優さん、女優さんと一緒に、いかに東京海上らしい絵を作っていくか、ということ。

具体的には台詞の言い回し、何気ない言葉や動作が東京海上日動の雰囲気と合っているか、違和感がないかをチェックしたり、監督さん・助監督さんと相談しながら、俳優さん・女優さんに台詞や所作の中の言葉の説明をしたりする2日間だった。


そんななかで、自分たちの会社の文化・風土を感じたのは
・会議の時の席次
・上司との話すときの位置関係
・社内用語、略語の多さ
といったところ。

俳優さん・女優さんとはそれぞれのシーンのテストに入る前に、台詞の中にある言葉の意味やイントネーション、その言葉の背景になる日頃の仕事、そしてその言葉が出てくる背景となる登場人物の気持ちなどを、かなり綿密に打ち合わせた。

女優さんと台詞の打ち合わせ
(女優の小館利梨さんと台詞の打ち合わせ)

その甲斐あって、現場でモニターをチェックした限りでは、かなり東京海上日動の社員の雰囲気、職場の雰囲気が出ていると思う。

こういったリアリティって研修ではすごく大事で、受講者は「なんだかこのビデオ、うちの職場じゃないみたい」って思ってしまうと、急にモチベーション下げたり、研修内容に懐疑的になったりする。

撮影後、監督さんたちに「こういったビデオを作るときに、クライアント側としてどういったことをすれば良いですか?」という質問をしたところ、「スタッフや役者に『知らない世界』を伝えてくれれば」という答えが返ってきた。

具体的には
・セリフには出てこない役どころのプロファイル(社歴やキャリアプラン、家庭など・・・)を書いてスタッフや役者さんたちの伝える
・社内用語や言葉の意味をしっかり伝える
といったことだった。

後者については、演技をする中で伝えるのが良いことが多く、そのためにもクライアント側の社員が撮影に立ち会うのが有効だということだった。

それと、自分で気づいたこととしては、シナリオの中の出来事を年表のように整理しておくと良いと思った。
それぞれのシーンの日時や、その間に起こった(であろう)出来事を書いておくと、シナリオも書きやすく、演技もしやすくなるし、不自然な点にも気づくことになる。(例えば背景として写る行き先を書くホワイトボードの日や行き先、帰社時間などを都度考えるとたまに矛盾が生じたりする)

またこういった機会があれば、是非試してみたい。

何はともあれ撮影は終わった。(研修の開発が終わった訳じゃないので気を緩めるわけにはいかないが・・・)
編集した結果を見るのが怖くもあり、楽しみでもある。
映像作りにかかわらず、プロフェッショナルなチームでクリエイティブな仕事をコラボレーティブにするというのがどういうことかを肌で感じることができた2日間だった。とても勉強になった。

スタッフの皆さん、キャストの皆さん、株式会社レビック俳協の皆さん、それから撮影している間、息を潜めて仕事をしてくれた東京海上HRAの皆さん(職場での撮影になったため)、本当にありがとうございました。

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コメント

どーも Kogaです
Blog始めてたって、知りませんでした・・・
今度の研修ビデオ制作の時はうちにも声かけてね!

投稿: KOGA | 2004/10/03 23:17

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