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2006/08/24

JSiSE全国大会第2日

教育システム情報学会(JSiSE)全国大会の第2日。
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今日は一般講演「インストラクショナル・デザイン」があって、鈴木先生の「教授システム学専攻大学院先進事例のWeb調査」として、熊大の教授システム学専攻の開設準備にあたって調査した米国フロリダ州立大学(鈴木先生の母校でもある)の事例の発表などがあった。

この日、懇親会でも話題になっていたのが、明治大学の阪井先生や宮原さん(うちの修士履修生でもある)の発表で、明治大学がeラーニングを活用して通信教育やダブルメジャー(在学生が2つ同時に学士取得できるようにする)ユビキタスカレッジ構想を進める上で考えられている戦略や組織設計について。Blog_006


インストラクショナル・デザイナー、コンテンツスペシャリスト・インストラクタやチュータ、メンタといったeラーニング専門家をどのようなコミュニケーションループでつなぎ、教育の質的向上をしつつ、規模の拡大にも対応していこうとする構想だ。(まだ構想段階というが)

面白いのは「ワンストップ」「特化専門家」というコンセプト。

学生に対しては、よろず相談を受ける「コンシェルジェ」とよばれる人を置き、そこからメンターやチューターなど適切な人に相談をエスカレーションさせる。教員に対しても、科目制作・実施作業の窓口となる「リエゾン」とよばれる人を置き、そこからインストラクショナルデザイナやコンテンツスペシャリスト、メンターなどに話をエスカレーションさせていこうというもの。

「誰に相談すればよいか分からないことが多いのであれば、まずは「ワンストップ」の役割の人を置き、メンターやチュータやデザイナーが『よろず相談』担当になって専門性を発揮する以前に疲弊することを防ごう」とする狙いと見た。

また、特化専門家として、たとえばコンテンツスペシャリストに知財の専門家、メンターに心理療法士や精神科医がつき、高度な専門性を要する案件をサポートさせようという構想も持っているそうだ。

もちろん、こういう人たちを置く分、組織も大きくなるし、マネジメントも難しくなる。(それは明治大学の人たちも理解した上でチャレンジしようとしている)。また、人員が確保できない立ち上がり初期ではメンターやデザイナーがコンシェルジェやリエゾンを兼ねることになるかもしれないだろうが、それでも「役割」を最初から明確化し組織をきちり作っておくことで、将来的な規模の拡大への対応は容易になると思う。まだ構想段階ということだが、うまくいって欲しいものだ。

夕方には学会の懇親会。熊大関係も初日のメンバーに加え、宮原さんや
志田さん@東京、科目等履修生の多賀さん@東京も加わりにぎやかになってきた。
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そして懇親会後にはいよいよメインイベント(?)の「熊大ナイト」。よんでんメディアワークスの小笠原さんやNTTラーニングシステムズの木村さんや高野さんにも加わって頂き、まずは「九州」という居酒屋へ。熊大軍団は、授業だけでなく(^_^;)飲み会でのテンションも高いだけど、ここのオバさんのテンションが異常に高く、ものすごい宴会になった。ものすごさは写真を見て頂くと分かるだろう・・・。
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この後、カラオケに行き、さらにハイテンション(アップテンポの歌、シャウト系の歌しか歌っちゃいけないような雰囲気に・・・)に。「楽しく激しく学ぶ」が信条の教授システム学専攻の熊大ナイトは、楽しく激しく更けていったのでありました・・・。

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コメント

こんばんは。北村先生。
阪井和男@明治大学です。

先日はJSiSE2006で大変お世話になりました。
さっそくブログに書かれているのを見つけてびっくりですが、ご注目いただきどうもありがとうございました。

先日発表した続きの話を考えていたのですが、eラーニング推進体制をもっと明確な三つの活動から捉えるべきではないかという結論に至りました。
「インストラクショナルデザイン(ID)」と「ラーニングデザイン(LD)」、それから私たちが評価改善活動と名づけていた「プロセスマネジメント(PM)」です。

eラーニングというと、IDの観点からばかりが目に付きます(私の気のせいか知らん?)が、これは教授設計学とは教授システム学と呼ばれているように教える立場からの話ですよね。いわばトップダウンアプローチというか演繹的なアプローチだといえると思います。

これに対して、学ぶ側からのアプローチとして、ボトムアップというか帰納的なアプローチを明確に対応付ける必要を感じたので、これをLDと名づけてはどうかと考えたわけです。

そこで、「ラーニングデザイン」をぐるっておりましたら、先生の次の本を見つけ、そこからさらにこのブログにたどり着いたというわけです。

▼書名:ここからはじまる人材育成
▼副題:ワークプレイスラーニング・デザイン入門
▼編著者:中原淳
▼著者:北村士朗・荒木淳子・松田岳士・浦嶋憲明・小松秀圀
▼出版社:中央経済社
▼定価(税込価格):2520円
▼ISBNコード:4502375403

LDをあくまで学ぶ側からのアプローチと考えると、この視点からは狭義のeラーニングツールのLMSなんぞはいらないというデザインがあってもよいことになります。そして、このことは実践に基づいてPMの立場から評価されるべきものとなりますので、狭義のeラーニングを超えてそれぞれの組織に合った教育改革への道を拓く可能性があるのではないでしょうか。

つまり、IDとLDとがせめぎあいつつ実践を通じてPMで効果が評価されることで、最初は狭義のeラーニングを出発点としていても、健全な活動を続けているうちに、たとえば自然と協調学習へと発展していくという希望を持てる気がしています。

ラーニングデザインという言葉は、「学びのデザイン」という学ぶ側からの視点が明確ですから、ものすごくいい言葉だと思います。でも、こんなふうに使ってもいいものかしらんと考えて、先生のご意見をお伺いしたいと思いコメントさせていただきました。

投稿: 阪井和男(明治大学) | 2006/08/28 21:17

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