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2006/08/10

ゲームの使い方と効用

今日の午後は、昨日ご講演いただいた藤本さんと学内メンバーとでディスカッションした。

まずは、総合情報センターの中野先生・杉谷先生と教材作成室メンバーとのディスカッション。

話題は主に、熊大が全学部の一年生に必修科目として課している「情報基礎」になった。

「情報基礎」は熊大の学生に「現代社会のライセンス」である情報リテラシー(コンピュータやネットワークの使い方、情報倫理、 情報発信スキル)を身につけさせる科目。授業時間中に教員からの説明を受けた後、 eラーニングコンテンツで学習するというスタイルのブレンデッドラーニングになっている。

コース開発の中心となっている杉谷先生からの「この科目は意外と知識の詰め込みになっていて(ならざるを得ない部分があって)、 文字情報で伝えるスタイルになっているが、学生からは文字が多すぎるというフィードバックがある」といったお話から議論が始まった。

これにゲームを適用または応用しようとすると、そもそもこの科目が「文字中心の知識伝授」で良いのか?という検討をすることになる。 逆に言うと、ゲームを適用・応用する検討が、その科目や研修の「そもそも」を見直す良いきっかけになるかもしれないね、という話になった。 これは集合研修をeラーニングに置き換えまたは併用しようとするときの検討と全く同じで、「そもそも」を見直す際には、 従来の方法とは違うものを使う検討が役立ちそうだ。

また、「情報基礎」では各回の授業の最後に確認テストを行っているが、 このテストに学生がゲームで遊ぶように取り組んでいる姿を見ることがある。学生がなぜゲーム性を見いだすのかを考えてみると、より「はまる」 コースが作れそうだね、という話になった。

後半は現代GP 「elこころ学習プログラムの開発」プロジェクトの永田先生、松田先生もまじえたミーティング。このプロジェクトでは、 eラーニング上で、カウンセリングなどのシミュレーションをさせることで、教職課程の学生に「こころの問題のファストエイド」 ができるようにしようとしている。

議論の中で気付いた点がふたつある。

まず第一には「ゲームには時間軸がある」という点。多くのゲームでは制限時間がもうけられていたり、 時間がかかればかかるほどスコアが下がったりする。これは現実社会でも一緒で、相談にきた学生を前に熟考できることは少なく、 即答が求められることが多い。こういったことを学ぶにはゲームは有効な気がしたし、各種のドリルやテストに時間制限や時間経過による得点・ 減点を設定することも時には必要だと思った。

もうひとつ、これは藤本さんから教えて頂いたことだけど、ロールプレイングの問題点とゲームによる解決。 「対人関係スキルのロールプレイングは実際に人を相手にしたものの方が良い」と思いこんでいたが、人を相手にするロールプレイングには、 相手役が学習者に合わせてしまう(手加減してしまう)、学習効果が相手役に依存してしまう (ロールプレイングそのものやフィードバックの内容)、成功するまで繰り返すということが現実的には不可能 (何回もやっているうちに相手役も飽きてしまう)といった問題点が指摘されているそうだ。

これに比べて、eラーニングやゲームでのロールプレイングは、人を相手にしない分臨場感は低いものの、相手は手加減無し、 効果は安定している、何回でも繰り返せるというメリットがあるという。一長一短ではあるものの、無批判に 「ロープレはやっぱり人が相手の方が良い」と考えてはいけないということは言えるはずだ。

こんな感じで濃密な(^_^;)ディスカッションを楽しんだ午後となった。

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