2009/01/26

「企業と人材」誌に解説記事掲載

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「企業と人材」誌の2009年1月合併号の巻頭に、拙文「進化する『職場での学び』― OJTからワークプレイスラーニングへの発展」が掲載されています。よろしければご高覧ください。

とはいえ、この「企業と人材」、年間購読だけなんですよね・・・。
ただ、無料見本誌請求も同誌のWebサイトからできるようですので、よろしければこの機会に手にとってみてください。

「企業と人材」Webサイト

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2009/01/02

「不況さらによし」と「窮すれば通ず」

元日の日経新聞一面の特集記事「世界この先」の中で、「好況よし、不況さらによし」という松下幸之助の言葉が取り上げられていた。危機を新たな製品や技術を生み出す好機と捉えた言葉で、記事によるとこの言葉の正しさは歴史が証明しているという。

例えば
・1907年米国で株価大暴落→1908年T型フォード販売開始→大量生産・大量消費時代に

・1929年の世界大恐慌→1937年米国でコピー機、ポラロイドカメラの原型が登場=「発明ラッシュの1年」、1933年豊田自動織機の自動車部設置(後のトヨタ自動車)

・1945年第2次大戦終了→同年ENIAC(コンピュータの元祖)開発成功

・1979年第二次石油ショック→ソニーが携帯音楽プレイヤーWALKMANを発売
(iPod発売もITバブル崩壊後の2001年)

さて、今回の世界同時不況と金融危機では、何が生み出されるだろう。
様々な分野でのイノベーションが見られることを期待したいが、個人的には、やはり人材開発・人材育成で「新しいもの」が出てきて欲しいと思っている。

激しい環境変化の中、人材開発・人材育成や今まで以上に重要になるとともに、難しくなっていくだろう。予算をはじめとするリソースは削られる可能性があるが、その中でより良い人材を採用し、教育・学習の機会を増やしていかなければならないはずだ。

そうなると、採用活動にしても、研修にしても、職場での学びにしても今までのやり方では立ち行かなくなる可能性がある。企業の人材開発・育成担当部門も、人材開発・育成に関する事業者(就職情報産業、教育サービス事業者など)も、根本的に考え直す必要が出てくるだろう。

しかし、一方で双方の中には「今のままでは良いのか?」という疑問はここ数年持ち続けてきた人も少なからずいるはずで、実際、私もそういう人たちと話し合う機会が多かった。そのような人たちにとっては、今までのやり方を変える好機のはずだ。なぜならば、企業の人材開発・育成関係はどうしても前例に従いがちであり、何かを変えるには多大なエネルギーや、何より「きっかけ」が必要なはずだから。

ここまで書いてきてふと思い出した言葉がある。
それは「窮すれば通ず」。「窮すれば則ち変じ、変ずれば則ち通ず」とも言うそうだ。出典は「易経」。

今年は大変な年になるだろうし、その「大変」も今年一年だけとは限らない。そんな中だけど、いつか未来に「通じる」ことが生まれることを期待して、窮しても下を向かず、そして変わってみることに活路を見出したいものです。

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2008/07/22

熊大3年目職員研修(初日)

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今日~明日は熊本大学の「採用3年次事務職員研修」。3年目の多くの職員が年度末に初めての異動を迎えるため、年度末までに今の職場・担当業務で何を成し遂げるかを考えるワークショップとして行う。

自分の担当業務・課題・年度末までに何をするか・後任者に何を引き継ぐか・そして何を誇りに思えるようになりたいか(自慢したいか)を事前課題として整理してきて、それを初日に吟味しなおし、2日目にはプレゼンとディスカッションを行う。

初日の今日は仕事人として最初の3年がいかに重要か講義をした後、「3年間の棚卸し・ゴールラインを引く」からワークがスタートし、事務局長の講話を聞いた上、自分がストレッチできるようなゴールラインを再設定し、その実現のためのアクションプランを考える。

受講者に特徴的だったのは、仕事の記述の中に「円滑に~する」という表現が多かったこと。やはり事務担当としては「円滑さ」が価値観としては大きいのだろうか。

そしてもう一つは自分の仕事の意味や価値が理解できていなかったこと。

みんなそれぞれ、とても大事な仕事をしているのだが、ワークの中でSSM(ソフト・システムズ方法論)のXYZ公式を使って、自分の担当業務の概要を表現してもらうと、XYZのZ(何のために)が熊大が抱えている経営理念や目的・目標と結びついていなかった。

それぞれ個別に指導する中で「あなたの仕事は大学や社会にとって~という意味があるよね」と表現してみせると、表情がパッと明るくなったり、ハッとしたりしたのが印象的だった。

その後で、ゴールラインを再設定し、アクションプランを立ててもらった。中にはかなり大胆で困難な(つまりBHAGな)目標を立てる人もいて頼もしかった。

明日のプレゼンとディスカッションが楽しみだ。

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2008/07/18

ミウチ化(「人を育てる科学セミナー」)

今日は、ダイヤモンド社主催の「人を育てる科学セミナー2008 若手が育つシステムづくり~あなたの会社には、若手が育つ仕組みがありますか?~」の講師を中原さん@東大、橋本さん@浜銀総研とのトリオで務めた。

タイトルの通り、若手(だけじゃないんだけど)を育てるためのシステムづくりについて、中原さんが 「組織学習システム」について説明し、私がその一部としての研修やeラーニングのデザインについて解説した。

私のパートでは、「戦いは研修前から始まり、勝負は研修後に決まる」というキャッチフレーズのもと、研修だけではなく、研修前の「現場の準備」、研修後の「現場での適用」もデザインするという提案をした。
そこでのキーになるコンセプトは「ミウチ化」。これは昨年のこのセミナーの間、中原さんと私の雑談の中で生まれたもので、いろいろな手段を使って、職場の上司や指導者を研修の関係者にしてしまおうというもの。その後、熊大の職員教育で実践を重ねてきた。Img_0236


この「ミウチ化」はある意味、今日が初お披露目だったんだけど、アンケートや研修後の懇親会で、かなり関心と共感を持ってもらえたことが分かり、とても嬉しかった。

セミナーに関する詳しいことはこちら↓をどうぞ。
http://homepage2.nifty.com/KITAMURA/works/20080719hrd-diamond/index.html

ところで、このセミナー、結構多難で、前日の深夜、中原さんから「小生、発熱・・・。ダメだったら、橋本君、頼む。」という電報のようなメールが来てびっくり。その数時間前には電話で打ち合わせをしていて「準備どう?」「バッチリです」という会話をしていただけに。実際、集合したときの中原さんはかなりしんどそうだった。ちなみに橋本君は、当日朝このメールを見て「行くのやめようかな」と思ったとか・思わなかったとか・・・。

その上、会場据え付けのプロジェクターが全くパソコンの画面を表示しないというトラブルも発生。研修トップバッターの中原さんは「え”~パワポ無しですかぁ?それじゃ無理ですよ・・・」と途方に暮れていた。それを見て、意地悪親父の私は「なんじゃ、なんじゃ、最近の若いもんはパワポなしじゃ講義もできんのかぁ」と茶化してしまった・・・。

開講ギリギリにプロジェクタの準備が終わり、無事にスタート。中原さんも流石にプロでしっかりとプレゼンしていた(つきあいの長い人間以外には不調が分からない位のすばらしい出来だった)。

私にバトンタッチした後で何があったかは、中原さんのブログをどうぞ。かなり笑えます(当日は笑える状況じゃなかったけどcoldsweats01
それにしても体調が悪くても、自虐ネタでライブなブログを書くとは・・・・さすがブログ王!私は「私(北村)のパートの間はちょっとでも寝て、しっかり休んでいるように!」と言ったのに(^_^;)。

ちなみに、この中原さんのブログは、懇親会の中締めのご挨拶で主催者から披露され、会場から大ウケしていた。

何はともあれ、ダイヤモンド社の皆さん、中原さん・橋本さん、お疲れ様でした!!
そして受講者の皆さん、積極的なご受講ありがとうございました!

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2008/07/05

集中授業「ナレッジマネジメント」と「熊大ナイト」

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今日は集中授業「ナレッジマネジメント」の当日。

今回は集中授業では今まで使ったことのないAdobe Connectを使って東京と熊本を結んだ。

講師の中西先生は東京会場にいらっしゃったので、東京に2クライアント(講師用と会場風景や発言する受講者の姿の送出用)、熊本に1クライアントを立てた。

運営面から言うと、機材セッティングが従来使っていたテレビ会議システムより格段に楽なのが嬉しかった。

従来だと、プラズマテレビとテレビ会議システム意識(カメラ、メインユニット、PA,ワイヤレスマイクチューナ)を6回の熊大リエゾンオフィスから5階の会場に移設(エレベータにギリギリ入る位の大きさなのでかなり大変)した上、配線しなおしたり調整したりという手間がかかったな上、欠席者のキャッチアップや復習用にEZプレゼンテータで収録するために、デジタルビデオカメラを立てたり、音を拾うためのミキサーを用意したりと、かなり大変な準備が必要で、いつも2人がかりだったし、3時間以上準備にかかっていた。

今日はパソコン2台をネットワークに繋げ、そこにデジタルビデオカメラを接続するところで基本的なセッティングは完了。特殊な機材が無いところがまず嬉しい。あとは、ワイヤレスマイク付きのアンプを用意し、そのアンプからの音を講師用のパソコンにつないだマイクで拾い、逆に熊本側の音声を普通のパソコン用アクティブスピーカーで流すくらいで準備は完了。収録もConnecctで出来るので別システムの準備は不用(とはいえ、念のためのバックアップとして、講師用のデジタルビデオカメラではテープに収録しておいたけど)。

それと、この科目特有のセッティングとして、ナレッジマネジメントを実体験するために授業中にWebCTの掲示板に各受講者が書き込むことから、受講者分の電源とハブを用意した。

それでも今までとは格段に準備は楽で、しかも私一人でできた。スタッフが一人ですむというのは、交通費がばかにならない我が専攻としてはとても大きい。

また、熊本側で受けているのと同じ音声・画像を手元のパソコン(会場風景や受講者の画像の送出用)でモニターできるのも便利で安心で、途中のちょっとした不具合にも東京・熊本の両方で早めに気がつき、手を打つことができた。これが従来のシステムだとどちらか片方でしか不具合が察知できず、対応が遅れ気味だった。

授業そのものは、中西先生の講義と掲示板上でのディスカッションを交互に行う形で進んだ。中西先生の講義は「ナレッジマネジメント」という「分かったようで分かりにくい」分野をとてもシンプルに解説してくださる素晴らしいものだった。

これに加えて、各受講者の実体験の中から「それってナレッジマネジメントだよね」というものが抽出され、ナレッジマネジメントの本質的なところを理解できる構成になっていた。どうもナレッジマネジメントというと理論や理念が先行しすぎて現実離れした話になってしまう傾向があるんだけど、この授業では現実をしっかり見据えながら、理論も身につけられるという素晴らしい構成になっていた。

授業は順調に進んだ。途中、音声が少し乱れた位でノートラブル。授業後に受講者に感想を聞いたけど、全般に好評でシステムに関しては誰からもコメントが無かった。コメントが無かった、ということはそれだけ不自然さ、学習のしにくさが無かったことだと思う(思いたい)。

授業後の熊大ナイトでも、特にナレッジマネジメントを初めて学んだ受講者から「とても興味深い領域だということが分かった」「もっと勉強したい」という声が相次いだ。こういう声が聞けると本当に嬉しい。

これも水曜日から機材の準備やシステムテストを頑張ってくれた熊大eラーニング推進機構の喜多先生・志村さん・清田さんのおかげです。本当に感謝です!

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授業の後は「熊大ナイト」。ちょうど東京に来ていた鈴木先生も参加し、一期生・二期生・三期生が集まり、ナレッジマネジメントの話、今年からはじめたSCCの話、各科目に関する情報交換、学会発表のことなど話が尽きなかった。

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2008/07/04

集中授業の準備

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今日は東京に移動し、明日の集中授業「ナレッジマネジメント」の準備。
熊本から運んだ機材を詰めたバッグは写真の通りかなり大きく、そして重い。空港で計ったら29kgもあった。ふう。

幸い、熊本空港に入った後は、会場になる田町駅前のCICまでは全てエレベータで上下できるので、僕の細腕でも何とか運べるものの、CICに着く頃には既に結構疲れていた。

が、疲れてばかりもいられない。6階にある熊大の東京リエゾンオフィスから、授業の会場となる5階のリエゾンスペースまで50mのネットワークケーブルをひき、パソコン2台を立ち上げ、収録用のカメラを用意し、机を配置し・・・といった会場や機材の準備をしたあと、熊本とつないで、音声や映像のチェック、バックアップシステムにつかうskypeの準備とやることは山盛り。あっというまに3時間がたった。

その甲斐あって、準備はバッチリ(多分)。明日の授業が楽しみだ。
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2008/01/30

新採用職員研修プログラム検討WG

今日は4月からの新採用職員(企業でいう新入社員)研修のプログラムを検討する「新採用職員研修プログラム検討WG」の第一回。

熊大の新採用職員研修は6ヶ月間に渡り、集合研修と現場研修を実施する。現場研修では管理部門を中心に様々な事務部門をローテーションしながらそれぞれの部門について現場で学ぶとともに、事務局全体が俯瞰できるようになってもらおうとするもの。

去年は様々な部門の課長に集まってもらい、どのような項目を学ばせるかを議論した。今年のワーキンググループでは、新採用職員を「預かる」立場である、各部門の係長や担当者の皆さんに集まってもらい、主に現場研修をどのようにするかを議論する。

面白かったのはそれぞれの部門ごとの思惑の違い。「一度に沢山の新採用職員に来られてはパンクしてしまう」「どうせなら一度に沢山の新採用職員に来てもらい、短期間で済ませたい」「忙しい時に実地研修は避けて欲しい」「忙しい時に来てくれないと部門の仕事が見えない」などなど。

このあたりを調整しながら、スケジュールを立てていくのは総務部人事企画担当の野々原さんと松崎さん。これからジグソーパズルを組み上げるような作業が待っている。大変なんだよね、この作業が・・・・。

まあ、そういった大変さはあるけど、現場の人たちの話を聞きながら研修を考えるのは大事だし、何より楽しい。
大事だというのは、研修企画側の思いこみや思い違いに気づく良い機会だということ。
そして楽しいというのは、色々な人の色々なアイディアを取り入れることで、より良い研修になっていくのを感じられること。この日のミーティングでもメンバーの皆さんから色々なアイディアや要望が出てきた。

こうして今年も新採用職員研修の実施に向けて大きな一歩が踏み出された。
といってももうすぐ2月、4月まではあっと言う間だ。WGの皆さん、どうぞよろしくお願いします。

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2008/01/06

オッリペッカ・ヘイノネンさんのインタビュー

昨日、何気なくテレビをつけたら、NHK「未来への提言」のフィンランドの元教育大臣 オッリペッカ・ヘイノネンさんのインタビューが再放送されていました。

見始めたのが番組の終盤だったのですが、とても印象に残ったことばがありました。
番組は学校教育をとりあげたものだったのですが、企業内教育・社会人教育にも通じるものがいくつもありました。

<大人になる力が弱まっている>

現代はスピードが速く、人々に走ることを強いている。そして、走らなければいけないことに疑問を持っている。変化の早さ、選択肢の多さが人々の重荷になっている。

一方、道しるべや手本となる生き方も無い。

その結果、次の世代の『大人になる力』が弱まっている。これは健全な状態ではない。

私たちには義務があるはず。それは価値観を伝えることだ。
私たちの責任は、次の世代のために自分たちの世の中をしっかり作り、それを次世代に伝えることだ。

会社や組織においても、同じではないでしょうか?
次の世代に期待する前に、次の世代のために、自分たちの組織や事業をしっかりつくり、そこに自分たちの価値観を表現し次世代に伝えることが、次世代の育成のために大事な気がします。

<ゆっくりと洞察力を育む>

人々が洞察力を失いつつある。 人は知識だけでなく、自らの内側に洞察力を身に着けていなければならない。 走り続けるだけでは洞察力を失うだろう。

これからの教育では、あえてペースを落とし、じっくり考え、洞察することを教えなければならない。
自分の頭で考え、自分の心で感じる機会を作ること。

創造性をひきだし、モチベーションを高め、内なる洞察力を身につけることが出来れば、我々には幸せな未来を気づけるだろう。

企業内の教育では、当然のことながら、目前の課題や問題に必要なことを教え・学ばせることが必要です。
ただ、それだけでよいかというと、私もそれは疑問です。
仕事や職場において学ぶと同時に、仕事や職場から一歩(あるいは半歩)離れて、あえてペースを落とし、自分のこと、仕事のこと、会社のこと・・・・を省察し、先のことを考える機会も必要な気がします。

昨今の企業内教育では集合研修が減っています。それは悪いことでは無いと思います。これまでの集合研修の中には「集合研修でなければできないこと」以外が多かったからです。ただ、一方で、集合研修ならではの「職場を離れて、日頃とは違うペースでものを考える」という機会も無くしてしまってよいのでしょうか?

<「学校のためでなく人生のために」>

番組の最後でヘイノネンさんがキーワードとして語られていたことです。

我々は学校のためでなく、人生のために学ぶ。
どうすれば新しいことを学び続けるモチベーションを一生持続できるか。
新しいことをまなぶのは人生の一時期だけではない。

これは高等教育や大学院教育に携わるものとして肝に銘じておかなければならない一言だと思いました。
と同時に、企業内教育でも「研修のためでなく人生のために」は忘れてはいけないことだと思います。
インストラクショナル・デザインの基本でもありますしね。

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2007/07/14

「授業法」第3日

今日は「授業法」の第3日目。受講者は本物の学生を前に模擬授業をし、本物の学生に評価してもらう。

今日の課題は「オリエンテーション」。各自が設計してきた科目「知的財産概論」の第1回の授業で、「どの授業を履修しようか」と品定めをする学生を前に、自分の授業をアピールするというもの。10分間の模擬授業の後で、学生に「この授業を受講したいか」「この授業は社会人になったとき役立ちそうか」「この授業は眠くなさそうだ」「この講師に魅力を感じる」といった項目について投票してもらい、意見を言ってもらう。

総じて言うと、学生が「履修しよう」と思うのはは
・講師との相性が悪くない(嫌いなタイプの講師ではない)
・何を言っているか理解できそう(論理的である、声が聞きやすい)
・面白そうで、知的好奇心が刺激される(実務家教員ならではの話が聞けそう)
・単位が取れそうだ
と感じる科目のようだ。

そして、オリエンテーションに求められるのは例えば次のようなことのようだ。
・授業の全体像やコンセプトが分かること(どのような知識領域かが見えること)
・具体的にどのように授業が進むかイメージできること
・評価や単位認定がどのような手段と基準でなされるかが明確なこと
・自分達の将来にどのように役立ちそうか分かること
・その講師ならではのトピックなどの「目玉」が分かること

どれも当たり前のようだが、これが案外難しい。
今回の受講者は「実務家教員の卵」だからなおさらなんだけど、既に大学で授業をしている教員にもこれができているかどうか・・・・。

なお、次回の「授業法」は「十八番」、つまり各受講者が一番得意な部分、一番自信がある部分の模擬授業を実施する。どのような授業が出てくるか、そして学生がどう評価するかが楽しみだ。

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2007/06/09

2007年版「授業法」初日

今日(6月9日)は、ここ数年取り組んでいる「授業法」研修の初日。今年の「授業法」も昨年同様、日本弁理士会知財ビジネスアカデミー(通称「知ビアカ」(^_^;))の一科目として行われる。

この研修はサブタイトル「大学等で知財科目を教える人の必須科目」の名の通り、弁理士や企業の知財部員の皆さんが、大学で知財を教える際に必要な授業設計、シラバスの書き方や授業の進め方を4日間に渡って学んでもらうものだ。大学の経営学部で「知財概論」を教える、というケースに従い、自分なりに授業を組立て、実際に模擬授業を実施する。

このシリーズはすでに4年間やっているけど、修了者の中にも実際に非常勤講師や教員として大学で教える人が増えている。

今年の「授業法」ではテキストを一部改訂することにした。ここ半年で熊大と大分大で教員向けにインストラクショナルデザインのワークショップを行ってきた。そこで得たノウハウをオリジナルテキスト「シラバスの書き方」に反映させた。

初日は、事前課題として「シラバスの書き方」を読んだ上で自分なりに書いたシラバスを持参してもらい、そのシラバスについて受講者の相互コメント+妹尾先生と僕によるコメントで叩き、学んでもらうというプログラム。

去年までは体裁が整っていなかったり、一見してシラバスの体を成していないものが殆どだった。で、それは分かっていながら敢えてそこから「シラバスって何?」といったところ教えることにしていた。つまり、ある種「確信犯」的に不親切なテキストにしていた(去年までの受講者の皆さん、ごめんなさい!)

が、今年はそのレベルは事前に解決してもらい、初日からシラバスの中身に入るように
今年の受講者から出てきたシラバスは、テキスト改訂の結果かなり体裁は整ってきて、一見すると良さそうに見えるものが多くなった。ただし、中身は「このままじゃ授業は出来ないか、出来ても大変」というものが殆ど。

その原因としては・・・
1.授業の「出口」(学習目標)と「入口」(前提知識)が明確になっていない。そのため、最終的にどこに向かうかが自分にも分からなくなったり、あれもこれも押し込んで肥大化してしまったり、逆に必要な学びが欠けていたりする。

2.授業の経験が無いため、90分で収まらない一コマの計画を立ててしまったり、学生に過大な期待をしてしまたり(ちゃんと予習と復習をしてくれるだろう、とか)して、現実性に欠けてしまう。

このあたりのことは、「多分、一度シラバスを書いてみて、叩かれてみないと分からないだろうな・・・」ということで、まさにこの研修を通じて学んだもらいたいことだ。

次回までにシラバスを改訂してきてもらうことになっている。
どんなふうに改善されてくるか、とても楽しみだ。

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